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新宿の産業と観光について」 新宿は歴史や文化の街でもある。
新宿の産業と観光について」 新宿は歴史や文化の街でもある。


2014年8月29日に新宿区立産業会館で新宿区と新宿観光振興協会が主催する
「新宿」X[観光」~相乗効果がもたらす地域活性化~に参加させていただきました。

東京の新宿ですから大企業が多く、
デパート、ホテル、鉄道、バスなど、
いわゆる施設の充実、その施設を運営するサービスの充実は、
着々と進んでいるようです。

観光客は韓国をのぞいて増加傾向にあります。
区としても、観光協会としても、どの国も公平に国際親善を図っているのでしょう。
欧米の観光客の割合に比べて、中国・韓国・東南アジアの割合が増加しています。
私としては、欧米の観光客の割合が少ないことが国際的にみて若干心配、
日欧・日米の絆は重要なので、欧米の観光客の増加を図るべきだと思います。

ホテルに泊まり、レストランで食事をして、デパート・専門店でショッピングを楽しむのは、観光の最も基礎的な部分です。
現在でも、宗教ごとの食事の違いを配慮した飲食店は極めて少ないように思います。
観光する目的は何なのか、それはどこにあり、どのように行けばいいのか、英語、中国語、韓国語の表示がある程度で、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語など、施設の中だけでなく、道路など公共の場での多言語でのガイドが必要に思います。
ツアー客よりも個人客が増加しているからです。


観光の目的によりますが、新宿に宿泊した場合、観たり、楽しんだり、日本文化を鑑賞したり、都内近郊のどこに行くのでしょうか。
日本文化を鑑賞する場合、浅草などの下町に行くのでしょうが、
新宿でも都内有数の日本文化や日本伝統工芸が楽しめます。
新宿駅の周辺だけが新宿ではなく、四谷や牛込神楽坂など、
新宿駅周辺とは街の雰囲気が全く異なる、歴史と文化の街でもあるのです。


東京都新宿区は、
商業地としての新宿(狭義の新宿で新宿駅東口)、
ビジネス街としての西新宿(超高層ビル街)、
歓楽地としての歌舞伎町などのイメージが強いと思います。

確かに、経済的には、新宿・西新宿地区の規模が大きいのですが、
歴史とか、文化とか、地場産業では、四谷、牛込・神楽坂、落合など、
さまざまな特徴のある街が新宿区にはあります。

東京都新宿区は、旧東京市の旧四谷区や旧牛込区などが合併して、
特別区として新宿区が誕生しました。
同じ新宿区であっても、狭義の新宿・西新宿と、四谷や牛込や落合は、
街並みや雰囲気がかなり違い、四谷や牛込は都心の住宅地です。

東京オリンピックのメイン会場は国立競技場で、建て替えのために解体が始まりました。
新しい国立競技場は、現在の国立競技場より規模が大きくなり、
日本青年館や明治公園のあたりまで国立競技場の建物になるようです。
日本青年館は神宮球場の前のテニスコートのあたりに移転するそうです。
(銀杏並木のところにある神宮外苑テニスコート手は別テニスコート)

政府の観光振興策に沿い、東京オリンピックの準備のためもあり、
新宿区では行政と民間が力を合わせて、観光振興をはかる事になりました。
(従来は、観光地とは違いますので、観光にそれほど力を入れてはいませんでした。)

ホテルに泊まり、買い物をするのも観光ですが、
外国人観光客は日本の文化に興味を持ちます。
京都や東京・浅草が外国人観光客に人気があるのは、
日本の伝統文化を体験できるからでしょう。

新宿でも着物を製造しています。神田川沿いの落合地区です。
神田川沿いの染色工場は残っています。
私は京都の西陣織や京友禅はある程度知っているのですが、
東京でも手描き友禅があり、立派な作品が製作されています。

牛込・神楽坂には規模は小さいものの、花街が残っており、芸者さんもいます。
四谷・荒木町の花街や料亭は全滅して、大部分がビルやマンションになりました。
茶道の裏千家の東京の拠点は牛込にあります。
夏目漱石などの明治の文豪は牛込に住んでいました。

四谷は牛込とは違い、神宮外苑・絵画館、迎賓館前、東宮御所前、学習院初等科、外濠公園、国立競技場、神宮球場、明治記念館など、皇室・政府・公共関係の施設が多くあります。
(迎賓館と東宮御所・赤坂御用地の内部は港区元赤坂ですが、一般人は入れません。)
四谷は緑が多く、都心とは思えないくらい閑静な住宅街です。
街並みについては、業種の興亡があり、古い景観はなくなり、ビルやマンションに建て替えが進みました。
分譲マンションの建設ラッシュです。分譲マンションの一部が賃貸マンションに流れてきます。賃貸マンションについては、供給過剰で、投資には向きません。
慶応大学病院や医学部は敷地が広く建物も数多く四谷の西南部にあり、
創価学会関係の施設も信濃町とその周辺に多くあります。
四谷三丁目の国際交流基金では日本文化を世界に情報発信しています。

東京の水道水である玉川上水は四谷大木戸まで流れていました。

明治神宮外苑絵画館には、明治天皇のご一代を、日本画と洋画で展示しています。
これを観るだけで、明治維新とそのごの文明開化・殖産興業・脱亜入欧・富国強兵に歴史がよくわかります。

新宿は商業地やオフィス街だけでなく、歴史や文化の街でもあるのです。
神宮外苑の大部分、国立競技場、新宿御苑の北半分、迎賓館前若葉東公園は新宿区であり、緑が多く、スポーツ施設が充実しています。
東部の外堀沿いや北部の神田川沿いは水辺の潤いがあり、緑も茂っています。
東京オリンピックのメイン会場は国立競技場です。
新宿区霞ヶ丘という地名で、おそらく昔は地名のような場所だったのでしょう。

新宿は内藤新宿と呼ばれ、信州高藤藩との結びつきが強いように言われていますが、
現在の防衛庁は尾張徳川家の屋敷跡です。
現在の戸山ハイツを含む膨大な敷地は尾張徳川家の庭でした。
現在の新宿の地区は江戸時代では郊外であり、尾張徳川家の敷地が広かったようです。
四谷の大木戸(四谷4丁目)までが江戸で文字どうり大きな木戸があって、
入鉄砲に出女など甲州街道の人の動きを取り調べていました。
甲州街道で、日本橋から高井戸宿までが遠いので、
内藤家の敷地に新しい宿場を設置したのが「新宿」です。

新宿駅周辺の狭義の新宿ではなく、
新宿区全体、つまり「オール新宿」の幅広い情報発信が、
新宿に観光客を呼びこむためには必要です。
by toshinseikatu | 2014-09-09 20:59 | 都心生活